DV加害者の更生支援

DV加害者の更正支援
福山の黒瀬さん任意団体立ち上げ

 配偶者や恋人などからの暴力(DV)を減らすには加害者の更正が必要だとして、福山市神辺町の元教師、黒瀬茂子さん(50)が12日、任意団体「Croquette(クロッケ)」を、同市駅家町のマンションの一室に設立した。「更正の場は少ない。どうすればDVをなくせるのか、加害者が学び直す場にしたい」と意気込む。


 黒瀬さんは約10年前に離婚するまで、前夫から暴言などの精神的なDV被害をうけたという。「DV被害者として生きる人を一人でも減らしたい」との思いから、加害者更正をめざす東京都の任意団体で、プログラム実施のトレーニングを約2年間受講。9月に修了した。
 黒瀬さんは、被害者・加害者からの相談を受けて、加害者向けの構成プログラムを行う予定だ。
加害者から相談を受けた場合は、2回面談して現状を把握。別の機会に、被害者から加害者のプログラム受講の了解を得る。プログラム実施中に被害者がさらなるDVを受けないよう、被害者とは常に連絡を取れるようにする。加害者と再度面談し、「被害者の了承がなければ修了しない」などの規約確認してプログラムを開始する。
 被害者からの相談にも、加害者がプログラムを受けられるように助言する。
 プログラムは、受講者で最大10人のグループを作り、週に1回、2時間のペースで進める。パートナーに対してしてしまったことや、怒りや悲しみなど感情の起伏について気づいた事を発表。DVが起きる男女の会話例を考えたり、元DV被害者の話を聞く機会を設けたりもする。加害者に地震の行動や気持ちを客観的に見つめさせ、更正へとつなげるのが目的だ。
 加害者や被害者との面談は、4回で計2万6千円。プログラムは1回につき参加費3千円。黒瀬さんは「行政とも連携するため、できるだけ早くNPO法人格を取得したい」と話している。
 12月2日には「まなびの館ローズコム」で、DV加害についての公演会も行う(参加500円)。黒瀬さんに要予約。

※上の記事は、以前の講演のご紹介で、現在、講演予定はございません。